理想的な英会話外国人講師の発音とは?


よく言われることだが、本当にオーストラリア出身の講師の英語は訛っている
のだろうか?


皆さんご存じのAustralian Englishのジョークがある。

American: Where are you going?
Australian:I'm going to the hospital today.
American: I beg your pardon? Going to the hospital to die?

「今日は病院に行く」と言うオーストラリア人の英語が米国人には「病院に死
にに行く」と聞こえるというブラックジョークである。


本当に全てのオーストラリア人はtodayをto dieと発音しているのであろうか?


確かに地元でオーストラリア人同士が会話する場合そう発音する人は多いだろ
う。但し、これを以てオーストラリア人の先生の英語は訛りがあるから習いた
くないと考えるのはあまりにも短絡的で時代錯誤も甚しいと言わざるを得ない。
日本に英語を教えに来ているオーストラリア人の先生を年間100人近く面接
しているが、多くのオーストラリア人講師は世界標準の英語を話す。出身地や
どこで教育を受けたかによってStandard Americanに近かったりStandard
Britishに近い発音、または英米英語の中間ということもある。


何故オーストラリア人の先生が私との面接で話す英語と現地で話す英語を使い
分けるのかというと、標準的な英語を話した方が採用される確率が高くなるか
らである。つまり、英語を教える場合には標準英語で生徒に話しかけ、出来る
だけ標準の発音を生徒に指導しようと心掛けているからである。特に若い世代
(20代や30代)でこれは顕著である。これだけ各種メディアが発達し英米
人が話す英語を聞く機会が多くなると自分の発音と標準英語との違いを認知し、
意図的に英米式の発音で英語を発話していることは想像に難くない。


沖縄の地元では琉球訛りの日本語を話す沖縄の人やこてこて大阪弁を地元で話
す浪速の人が東京で外国人に日本語を教える場合に意識して標準的な日本語を
話すのと同じである。50歳代前の日本人で標準語を話せない人は少ないだろ
う。


ゆえに、私の面接に合格したオーストラリア人の先生の英語は非常に聞き取り
やすく、生徒の子供がそのまま真似して先生の発音を身につけてもなんら問題
はない。申し訳ないが英会話の指導にあたって標準的な英語を発話出来ない外
国人はエース英会話の先生として採用させていただくことは遠慮している。


オーストラリア人の先生の発音を話題にしてきたが、逆に、稀だが生粋の米国
人や英国人でとても聞きとりずらい発話をする人がいる。特に年配の方や英会
話教授経験の浅い人達だ。特に米国人で語尾の子音を曖昧に発音したり、リダ
クションやリンキングなどを多用してはっきりと発話しない人も採用を見合わ
せている。(弱い子音を省いたり母音と子音をリンクして2語以上の単語を連
結して1語のように発音する音声変化。例えばWhat did you say?をワッヂュ
セィと発話する。)また、英国人で訛りのひどい方の採用も見合わせています。
(イギリスの北に行けば行くほどちょっと訛っているなと感じてしまうのは私
だけではないでしょう。)そんな方々の英語はリスニングの勉強には適してい
るかも知れないが、特に子供の発音指導やスピーキング指導には不適格であろ
う。


こう考えてくると出身や国籍というよりもそれぞれの外国人が英会話の指導に
おいてTVのアナウンサーや英語教材CDのナレーターに近い誰にでも聞き取
り安く標準英語として生徒が真似してふさわしい英語の発話ができりかどうか
が問題となる。特に幼児や子供を担当していただく講師には語尾の子音をクリ
ヤに発音してもらい、ひとつひとつの単語やチャンツ(意味をなす単語の塊)
を丁寧に発話してもらっている。


結論:

1)出身地で外国人講師の発音を先入観から推測するのではなく実際に会って
自分の耳で発音を聞いてから自分の(または子供の)先生として適切か判断し
ましょう。

2)次のような講師は避けましょう。
声が小さい人。早口の人。はっきりと発話しない人。

3)次のような講師であれば安心です。
声が大きくて、生徒の反応を確かめながら話すスピードをコントロールし、意
識して明瞭に発話する人。
特に各単語の語尾をクリアにはっきりと発音する人は子供の指導には理想的で
す。


エース英会話では上記3)を目指して、外国人講師、日本人講師すべての応募者の
発音をインタビューで入念にチェックしております。プロ意識を確りと持った外国人講師
は出身国を問わず世界標準の綺麗な英語を話します。また意識して綺麗な発音を目指して
いる帰国子女や日本人講師の発音も彼らに匹敵します。特に英語演劇(English drama)、
英語演説(English speech)、英語アナウンサーなどに興味を持って勉強している人の発音は
外国人プロ顔負けです。


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